2023年 春のばら展

2023年4月29日(土)〜5月1日(日)

 ばら展会場と出品したばらの一部を紹介します。

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会場:小代焼 ふもと窯 ギャラリー


マヌーメイヤン

濃いローズピンクで、濃緑の照り葉をもつ。多花性で花持ちもよい。

プリンセス ド モナコ

メイヤンがモナコ王妃のグレースケリーに献呈したのでこの名がある。足が短くズングリして格好はいいとは言えない。だが、花の美しさ気品の良さは欠点をカバーして余りある。照り葉も美しい。

金 閣

金閣寺の色というので、作者は思いを寄せて命名したのだろう。花が開くにつれて、やヽ色がうすく、スジが入ってくるのが気になる。花足も早い方で3分の開花あたりで切らないと間に合わない。

マダムサチ

小振りだが、すっきりと咲く。清潔感がすばらしい。花弁が強く、長持ちもいい。早咲きの品種である。
メイヤンの作。鈴木善幸元総理夫人に献呈された花。

ゴールデンメダイオン

淡く優雅な黄色い花にはマグレデスイエローという昔からのコンテスト花がある。色合いはよく似ている。しかも、結構強健で多花性である。黄色の強い花ではないが、柔らかい色なので庭花に1本は薦めたい。

武 州

輝くばかりの美しい照り葉をバランスよく従えたステム。その頂きに明るく橙色の剣弁高芯の花が誇らしく咲いている。樹勢は強い方で上にそびえるように伸びていくが花がやや小さい。

ロージー・クリスタル

ノービーもこの花も作出は同じく千葉・船橋の小川宏氏である。色は同系統と言えなくはないが、感じは全く違う。バランスがいいだけでなく、ビロード系の美しさは何とも言えない。特に春の花がいい。

モーリス・ユトリロ

樹勢は強い方で絞り咲きの可憐な花である。横張り型で、ステムも太くならない。

レデイラック

樹勢強く、芳香性も抜群のピンクの名品であるが、欠点はステム立ちが素直でなく、斜めに伸びていく性質があるので、枝直しが必要なこと。トゲが少ないのは利点であるが、葉と葉の間が開きすぎてやヽバランスを欠くことがある。ともあれ、甘い香りの良さがあり、庭に1本は欲しい品種である。

桜 貝

フロリバンダ房咲き品種で桜色をした可憐な花である。樹勢は強い方で、至って育てやすい。

ノービー

樹勢強く、安心してつきあえる品種。やや丸弁であるが、濃い明るいピンクで最近では特長ある品種。毎年2万粒の実生から選抜して生まれたという、千葉は松戸市の小川宏氏の作。

初 恋

この花がもっと美しくなる条件は、淡いピンクが花芯からあがってくるようになることである。そうなればもっと品がよく仕上がるのであろうが、まだ作りこみが足らないからか花芯のピンクの色が不満である。初恋はもっと甘く、切ないものではなかったか。

パパメイヤン

ビロード黒赤の甘いダマスク香りがして、いい花である。花が早すぎてすぐにパンクするのが欠点だが、時として重ねがおおくて、花持ちがいいのに出くわす。樹勢があり、樹高が3メートルにも達する。

パローレ

極大輪暗紫色、強香の高芯剣弁咲き。ノービー、デイム和子に似ているが、より神秘的で深みがある。樹高は中程度。2004年。ドイツ コルデス社の作出。

ビッグチーフ

葉と花のバランスが抜群によく、花もビロード赤で言うことなし。赤花でよく咲けばコンテスト優勝も間違いなしと思う。それほどに魅力のある品種であるが、葉が焼けやすいのが最大の欠点である。関東にビッグチーフ作りの名人がいて、いろいろと手ほどきを受けたことがあるが、遮光が絶対であるという。この花を見て来年作ってみたいという方が出てきた。素直に嬉しい。それに甘い香りも強烈である。

デイム和子

埼玉の前日本ばら会長・故高橋武氏の作出。花が湿気に弱くブルーイングしやすいので、関東ではあまり評判がよくない。それに葉も照り葉でないのがずいぶん損をしている。しかし、レッドライオンの子であるので、樹勢は強く、威風堂々としており、花自体は好きだ。

フロージン '82

この花が咲く頃はだいたいどの花も咲き終わりあたり。葉と花とのバランスはいいので、もっとネバってくれたらと思うが、花足は早いほうである。最近になって驚くような佳花にめぐり会ったので、賀状の写真に使った。

蒼い月

ずんぐりとした樹形でスマートさを欠くが、しっかりと咲く。成木になっても花数は少ない方である。名前のように蒼みのある何とも言えない妖しさがあって、初めての人は栽培してみたい欲に駆られる。花弁数が多く花持ちは至ってよい方であるが、長持ちすると灰色カビ病が心配になる。

ライトニング

明るく堂々とした黄色の切り花品種である。樹勢が強く、花持ちもよい。

魅 惑

典型的な秋の花。真夏になると、信じられないほどの大健闘。重ねも適当にあって、花色もよく、夏にまともに見れるのはこの花だけである。ベト病に極端に弱い。ことしはいい花にならなかった。

ブラックテイー

茶褐色のこの花は20数年前の作出当時から有名だったが、コンテストをしていた頃は見向きもしなかった。ばら展でいろいろな花を紹介することになって漸く集めなければと思うようになった。栽培し始めると、結構な癖花であり、思うように咲かせられないことがわかって驚いている。褐色の品種ではジュリアやレオニダスなどがあるが、楽しみのばらとして、満開を過ぎても面白い花である。

千羽鶴

樹勢強健な白花。ステムと葉のつき方に特徴あり。葉が羽根で鶴が飛び立つばかりの光景を連想させるのでこの名。

ブランデンブルグ・ゲート

複色花ではラブに似ているが、ボリューム感では断然勝る。新しい品種で、名古屋の清水氏から頂いた。剣弁高芯なのでコンテストにも向くと思っていたが、残るか、消えるか瀬戸際という品種ではなかろうか。

ニコロ パガニーニ

樹勢強く黒のフロリバンダ品種としてあまりにも有名。四季咲きで切り花にも向く。19世紀の名バイオリニスト、パガニーニに因んだ名前。

丹 頂

剣弁高芯咲き。照り葉で弁端が赤。紫外線と関係するのか、日当たりのいい時には弁端と芯のコントラストが鮮やかで、ちょうど丹頂鶴が羽を広げたように美しいので、この名になったのだろう。 ただ、切り花してしばらくすると、弁端から中心部に赤さが広がり、次第に特有の美観を損ねていくのが気がかりである。

マチルダ

写真映りよく、そのかわいらしさはひと目を惹き、一度で好きになる花である。花持ちもよく、色の芸をするのであきない。フロリバンダ中の名品である。真ん中の主蕾が白く終わろうとするとき、副雷がそれに代わって咲き始める。その雰囲気が何ともいえない。横張り性だが樹勢もたいへんよろしい。1988年、メイヤン作。

千 代

アマチュアのローザリアンで品種作出家、故太田嘉一郎氏を知らない人はない。千代の他にマダムヒデ、ロードマン、嘉奈など10種以上にのぼる。共通した特長は花芯が尖って格好がいいことであるが、逆に尖りすぎてぎすぎすし過ぎる面もある。また、交配親がトゲのきついものだったのか、どれも小さいトゲがしつこく、花首が曲がりやすいクセ花が多い。赤ではないが独特の色合いを持つ。

ラブ

花弁が裏表ちがう色のことを "複色" というが、中でもこの色は特徴的である。樹勢は強く直立型だが、やや小さく咲く。多肥性のようだ。

ジェミニ

弁端に淡いピンクをつけて、ゆっくりと咲いてくる。やさしさと可憐さを咲き始めから醸し出し、最後まで期待に応えてくれる。弁数は少ないが、花持ちはよい。不思議な花である。秋は少し色が薄く出るようだ。

南の関

"フロージン'82" の枝変わりでしぼりのある品種で、唐杉の発見によるもの。突然変異で生まれた品種は親を抜けないと云われているが、コンフィダンスの子シージャックはそうではなかった。対等にいっている。この南の関も濃ピンクのベースに斑が入っており、作り込みによっては面白い花になってくると期待している。


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