ばらづくりのよろこび
はじめに ばらづくりを始めてからまもなく50年になろうとしています。現在82歳です。よく飽きもせず、ここまで続けられたなあ。それはばらの持つ、「妖しい美」に尽きるからだと思います。 よく「あけぼの」とはどういう花ですか、などと聞かれますが、それはなんとも言いようのない「美しさ」だとしか言いようがありません。「魅惑」という花も同じです。その他たくさんの花もまったく同じです。そして、その美しさは咲かせた人に「それなりに」返ってきます。この「それなりに」がまったくくせ者なのです。 「コンフィダンス」はそれこそ一世を風靡した花ですが、錚々たる審査員たち全員で満点をつけたという花もあったということです。「パパメイアン」は黒薔薇で香りも甘く伝わります。こう書いていくと、きりがありませんね。 ただいささかの残念さがあるとするならば、写真の記録があまり残っていないことでしょうか。それは、「お前はまだ若いので、今からもっと良いばらを咲かせて余生を楽しむように」と言ってくれているようにとも取れます。 令和5年2月 唐杉 純夫 Ⅰ 季節の便り 「2024年 秋のばら展」のご案内 秋のばらが美しい季節になりました。みなさま、いかがお過ごしですか。 今年の夏の暑さのせいもあったのでしょうか、秋のばらの開花時期が揃わなくて、いったんは例年のようなばら展の開催を見送ったのですが、秋の深まりと共に、きれいなばらが少しづつ咲き始めました。色が濃く、趣のある秋のばらを楽しみにしてある方もいらっしゃるので、下記のように「2024年 秋のばら展」を開催することにしました。 今年の10月中旬に咲いたばら 写真撮影:西岡 敬則さん 記 ばら展会期 令和6年1